2017年07月24日

富良野に新設ワイナリーを訪ねる

平成29年7月10日(月)旭川に用事があって朝9時にぼたん園を車にて出発。
用事を済ませてから今年、富良野に新規にワイナリーの計画をスタートさせた企業のブドウ畑を見てくることになっています。

<朝日新聞デジタルの記事「富良野、ワイナリー続々新設」からの抜粋>
富良野地方で今春、「現存する日本最古のワイナリー」を謳う「まるき葡萄酒」(山梨県甲州市)のグループ会社がブドウ栽培を始めた。
十勝連峰を見渡す中富良野の丘に、ブドウの苗木が整然と並ぶ。保温などのため根元を覆う白い筒の先から緑の葉が顔をのぞかせている。まるき葡萄酒からなる企業グループ「グループ・レゾン」(本部・兵庫県)が設立した農業生産法人レゾンのブドウ畑だ。
レゾンは同町と富良野市の3ヵ所に計35ヘクタールの畑を取得。今春、そのうち約8ヘクタールでソーヴィニヨン・ブランなど11品種を植え、3年後にワイン生産を始める。
畑を富良野地域全体で約40ヘクタールに増やし、8年後には年間15万本のワインを製造する計画だ。ー中略
まるき葡萄酒によると、富良野は土地が広く、冷涼で寒暖差も大きいなど、ワイン用ブドウ品種の栽培に適しており、国内外での知名度が高いことから進出を決めた。本州では温暖化や人手不足から適地が見つけづらくなっていることも、北海道への進出を決めた理由の一つだという。
道内のワイナリーは、2006年の13ヵ所から今年5月の29ヵ所に倍増した。新興ワイナリーは空知地方や「ワイン特区」として製造免許が取りやすい余市町など後志地方に多い。ー以下略

探し探し、やっとブドウ畑に着いたのは午後3時半。正面に十勝岳連峰を見渡す緩い傾斜地に鉄製のポールが規則的に並んでいます。
よく見るとポールとポールの間には高さがまだ20cmくらいのブドウの苗が植えられています。

中富良野のブドウ畑(7月10日 15:53撮影)170713平成29年7月13日まで 130.JPG

後日談
平成29年7月15日(土)、今日はかねて、友人のM.K.さんから話のあった、M.K.さんの知人が所有する牧草地が売りに出る可能性があるとの情報に基づき、現地を視察することになっています。
午前8時、約束どおりM.K.さんが来園、一緒に車で出発しました。

現地はぼたん園からは車で10分ほどの近い距離にあり、幹線道路から少し入った丘陵地です。正確な面積は分かりませんが、数年前まで牧場として使用していたそうで、なだらかな斜面には夏草が伸びていて頂上付近には笹もあります。頂上近くからは丁度南の方角に北見の市街が見え、少し手前にはぼたん園らしき森も見えます。

ワインの品質の90%はブドウそのものによって決まると言われています。
そして、ワインの味わいを決めるものとして大きく分けて四つの要素が挙げられます。
先ず第一にブドウの品種です。ヨーロッパ系のブドウでワイン用に使用されている主な品種は約100種類と言われています。
第二にいわゆる「テロワール」と言われる、ブドウの成育に大きな影響を与える、畑の土壌や地形、気候などのその土地固有の自然環境があります。
第三に造り手の個性があります。ブドウの栽培方法は勿論ですが、ブドウの収穫量(単位面積当たり)や収穫の時期、収穫の方法(機械摘みか手摘みか)、醸造方法や熟成方法などの判断は造り手の個性によります。
そして、第四にはいわゆる「ヴィンテージ」と言われるブドウが収穫された年があります。どんなに造り手が努力しても、ブドウに限りませんが、その年の天候によって出來(質と量)は大きく左右されます。

従って、ワイン造りは先ず最初にブドウ畑を選定するところから始めなければなりません。
一般に言われていることは、その土壌については水はけが良いことが絶対条件のようです。そして土壌の肥沃さについては多くの農作物とは異なり、肥沃で有機質の土壌は適さず、むしろ水分も栄養分もギリギリの痩せた土地が向いているということです。それは水分と栄養分が豊富だと葉ばかりが茂り、果実の成熟が疎かになるからです。
よくブドウは傾斜地を好むと言われますが、それは傾斜地は一般に水はけが良く、養分や有機物が少ないからのようです。ただし、あまり急斜面では手入れに手数が掛かり、また動力機械を使用する場合は危険を伴うので避けなければなりません。
また、ブドウの成育には日照時間が長ければ長いほど適しているので、斜面が南向きであることが有利に働きます。特に北見のような温暖ではない土地では日照時間の長さと時期は大事になります。
それと、北見のように冬季には-20℃にもなるような地域では凍結による枯れ死や、芽吹きが始まる頃の春の遅霜と成長期と重なる初秋の降霜は何としても避けなければなりません。
そして、更にブドウ畑は自宅の近くにある方が良いと言われます。成長期にはブドウ畑を定期的に見回る必要があり、収穫期には香りのチェックや食害がないか確認するため毎日通う必要があるからです。

自宅からも近く、南向きの適度な勾配の斜面はブドウ栽培には適しているように見えます。(7月15日 9:21撮影)
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頂上付近からの眺めも悪くありません。北見市街と手前にはぼたん園の森も遠望できます。(7月15日 9:21撮影)
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すぐ近くにはゴルフ場もあります。(7月15日 9:46撮影)
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posted by ぼたん園々主 at 00:28| Comment(0) | 日記

2017年07月01日

もうひとつの「キタキツネ物語」

今日は正直言ってあまり触れたくない話題です。でも、人の生命にも関わる可能性のあることですので敢えて取り上げることにしました。

キタキツネ(北狐)と言えば今や北海道の代名詞的な存在ともなっていますが、昭和53年に公開されたドキュメンタリー映画「キタキツネ物語」が大ヒットして以来(更に公開から35年後の平成25年には、その時の未公開分を含む全撮影分フィルムをデジタル修復し再編集、音声と音楽も再作成して「公開35周年記念リニューアル版」」として再公開された)のことのようです。当時、その撮影はオホーツク海沿岸を中心に北見市、釧路市、網走市、紋別市などで4年間を掛けて実施されたと言うことです。

今でも北見市では街中でもキタキツネを目撃することは珍しくなく、当時からオホーツク地方には多くのキタキツネが生息していたことが窺えます。ぼたん園も例外ではなく、園内には数匹の親子と見られるキタキツネが住みついています。
朝早く、または夕方から夜間にかけて、その姿を目撃することが度々あります。毎年春先に3匹から4匹の子供が生まれ、夕方閉園して来園者が居なくなった芝生で子供たちを遊ばせている親狐(母親のみの場合が殆ど)を見かけます。

このままであれば微笑ましい光景なのですが、実は毎年市役所にお願いしてキツネを捕獲する罠(檻の中に肉片をぶら下げて、その中に入って肉片を食べようとすると檻の入り口の扉が落ちて閉じ込められてしまう)を設置して貰うのです。しかし、キツネは悧巧で最初のうちは捕獲されるのですが、一度学習すると二回目は子供も含めて檻に近付こうとはしなくなります。

何故キタキツネを捕獲するのか?それは北海道の方は皆さんご存知のことですが、エキノコックス(多包虫症)という寄生虫を媒介するからです。

*エキノコックスとは?(日経新聞平成26年の記事「寄生虫エキノコックス、本州で感染拡大の兆し」より)
サナダムシの一種の寄生虫。幼虫を宿した野ネズミを食べたキツネや犬の腸で成虫に育ち、卵がふんと一緒に排出される。卵が人やサルなどの口から体内に入り寄生するとエキノコックス症になり、数年から十数年の潜伏期間を経て重い肝障害を起こす。感染部位を切除すれば治るが、長期間自覚症状がないため発見が遅れて死に至ることもある。人の体内では幼虫のままで卵が作られず人から人へは感染しない。
*更に詳しく知りたい方は k3.dion.ne.jp 「ペット(犬、猫)の飼い主の皆様へ」 に詳しい説明がありますのでご覧ください。

エキノコックスがやっかいなのは、上記のネット情報によると北海道では毎年10〜20名ほどの新規患者が報告されていますが、人がこの寄生虫に感染しても成人では発症するまでに10年以上を要し(子供の場合は数年)、初期には自覚症状がないことです。
また、飼い犬や飼い猫(特に放し飼い)が感染した野ネズミを食べても通常は無症状で、飼い主の知らない間に成虫を宿し、虫卵を排泄しているとその飼い主やその家族にとっても(更には近隣の住民にとっても)非常に危険な状態になります。

そのような訳で当園では毎年、市に依頼して園内のキツネの捕獲を実施していますが前述のとおり限界があります。また自衛のためにも私達自身、5年ごとに保健所の血清検査を受けること(毎年実施して欲しいのですが現在のところ5年に1回となっている)、そして野ネズミの駆除(捕獲と殺鼠剤の配置)を毎年実施しています。今後の課題としてはキツネの駆虫(駆虫薬入りの餌の散布)やキツネの棲み処となる古い空き家の撤去または建替えを考えています。

芝生で遊ぶキタキツネの親子(6月21日 17:49撮影)170713平成29年7月13日まで 012.JPG


posted by ぼたん園々主 at 01:56| Comment(0) | 日記