2019年04月12日

健康トレーニング

   世をあげて健康ブームである。特に高齢者の割合が急激に増えた近年では、テレビでは朝から晩まで飽きもせずに健康番組が続いている。本屋の店頭でも「これって、ホントかな?」と思うような題名の雑誌や本が並んでいる。あまりにも大量の情報が巷にあふれていて、その中から自分で納得のゆく、自分に合った健康法を見つけることが難しくなっている。

   僕が現在実行している運動、と言ってもご多聞に漏れず、なかなか継続するということは、凡人にとっては大変に難しいが、それは@ウォーキング、A自転車、Bローイングの三つである。

  今までに、いろいろな本も読んでみたが、結局、一番手軽にできて、効果のある運動は「歩くこと」であるという結論に至った。しかし、歩くといっても、それこそいろいろな歩き方がある。ゆっくり散歩するときの歩き方、急ぎ足、走るに近い歩き方など、そして、一日にどのくらい歩けば健康にいいのだろうか? 一万歩?、4キロメートル?腕を大きく振って?足を高く上げて?・・・・考えるときりがない。

  そこで、テレビで見て、これは良さそうだと思い、いつものように本屋でパラパラとめくってみて買ってきた本が、「やってはいけない ウォーキング」。

  結論からいうと、一日24時間の歩数⇒「8,000歩」 そのうち「何とか会話ができる程度の」早歩き(中強度の運動という)が20分、すなわち、8,000歩/20分 が、キーワードだというのだ。

  その根拠は?それは、「中之条研究」と呼ばれる研究だという。「中之条研究」とは?
  それは、筆者、青柳幸利氏の生まれ故郷、群馬県中之条町に住む65歳以上の全住民5,000人を対象に15年以上にわたり、1日24時間365日の生活行動を追跡調査した結果、「健康によいウォーキング」と「悪いウォーキング」の違いを、15年という前例のない方法で明らかにしたのだ。その、研究成果はNHKの番組で話題を呼び、今では全国の自治体や大手企業の指針になるなど、大きな反響を呼んでいるという。

  筆者が中之条町での調査を開始するに当たり、着目したのは「歩く」という行為そのものだった。なぜなら、歳をとるほど「歩行能力」が体力や健康を反映するからだという。このことは、僕自身も日頃実感していることだ。若いころに比べると、明らかに歩行速度が落ちている。意識せずに歩いていると、若い人に追い抜かれていることに気づいてがっくりすることがある。
  
  さらに、この研究では「歩く」ことにも、「量」と「質」があること、「量」とは「歩数」だが、「質」は「運動強度」であるという。強度とは、刺激のことであり、重力に逆らって足を上下運動する際に起こる「刺激」が、骨密度の維持や筋肉量の維持に大事なことは知られている。

  「運動強度」を表す単位として、「メッツ(METs)」というものがあるようだ。METsとは、「代謝当量」という意味のようだが、音楽を聞いている時、読書をしている時、テレビを見ている時のように、「安静にしている時」を1メッツとする。1メッツの酸素摂取量は、年齢・性別にかかわらず、1分間に体重1キロあたり3.5ミリリットルと決められている。

  そして、「運動強度」はエネルギー消費度が少ないほうから「低強度」、「中強度」、「高強度」に分類される。「低強度」は軽い家事やゆっくりとした散歩などで、1〜3メッツ未満を、「中強度」はやや重い家事、早歩き、山歩きなどで、3〜6メッツ未満を、「高強度」はジョギング、テニス、水泳などで、6メッツ以上をいう。「中強度」は自分の「最大酸素摂取量」(限界)の40%〜60%に相当する運動のことを言う。

  15年にわたる研究からわかったことは、「8,000歩、20分の中強度の歩行」を実行していたグループは、要支援・要介護、うつ病、認知症、心疾患、脳卒中、がん、動脈硬化、骨祖しょう症の有病率が低く、高血圧症、糖尿病の発症率が圧倒的に下がることだった。

  具体的には、1日の歩数と中強度の活動時間により、@4,000歩/5分、A6,000歩/10分、B8,000歩/20分、C10,000歩/30分、の四つのグループに分けて夫々の「有病率」との関係を明らかにした。その結果、一番、健康長寿に繋がったグループがBとCのそれであることが判明したのである。

  ただし、C10,000歩/30分のグループは、現在すでにメタボリックシンドロームである人が、その解消のためには有効な運動ではあるが、それ以外の人にとって、または現在メタボに悩まされている人にとっても今すぐ「10,000歩/30分」からスタートするのは却って免疫力を低下させることになり、むしろ有害なことが分かってきたのである。

  さらに、ウォーキングによって健康維持が可能になるのは、体温を理想的にする効果があるからであるということも分かってきた。理想的な体温について考えるうえで大事なことは、@平均体温を上げること、A起床時よりも就寝時の体温を高めること、B1日の体温差をできるだけ大きくすること、の三つである。

  @平均体温が1℃上がると免疫力は約60%アップする、平均体温が1℃下がると免疫力は30〜40%低下する、といわれるほど、平均体温は長寿・健康にとって非常に重要なものである。「8,000歩、20分」ウォーキングは、脚の大きな筋肉を動かすことで、細胞の代謝や体内の血流がよくなり、平均体温が上がる。

  A中之条の住民1,600人の、1週間の「起床時」と「就寝時」の体温調査の結果、「起床時」よりも「就寝時」の体温が低い人は不眠に悩まされていることが判明した。また、30代を境に「起床時」よりも「就寝時」の体温が低くなりがちであることもわかった。「歳をとると眠りが浅くなる」とか「眠れなくなる」とは、よく言われるが、「起床時」と「就寝時」の体温の逆転が原因なのかもしれない。

  B中之条町1,600人の調査データを詳しく分析した結果、就寝時の体温が起床時より0.5℃以上高くなった人は8割以上が不眠を解消、よく眠れるようになった。
 若くて健康な人の体温は、朝低いところから日中にかけて上がっていき、夕方の4〜6時にピークを迎える。 そこから就寝にむけて、体温は徐々に低下する。睡眠に入ると体温はさらに下がり、午前4時前後に最も体温が低くなる。
 つまり、夕方の4〜6時の人間の体温が一番上がる時間帯に、「8,000歩、20分」のウォーキングを実行することによって、1日の最高体温と最低体温の差をひろげ、「就寝時」の体温をさらに少しでも(0.5℃以上が理想)上げることで快眠、健康につながるということになる。

   では、「8,000歩、20分」のウォーキング習慣は、どのくらい続けると効果が表れるのか?その目安は2か月という。それは、2か月で「長寿遺伝子」にスイッチが入るからだという。「長寿遺伝子」とは、誰もが持っている、体内で細胞の損傷を防いだり、エネルギー生産に影響を与える「サーチュイン(Sertuin)」という酵素をつくる働きを持った遺伝子のことで、詳しい説明は省くが2003年にアメリカで発見され、2012年にスエーデンのカロリンスカ研究所により、「1日20分程度の中強度の運動を2か月続けることで、長寿遺伝子のスイッチが入る」ことが証明された。

<「やってはいけないウォーキング」 青柳幸利著 SB新書 左 と 「体力の正体は筋肉」 樋口満著 集英社新書 右>
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   最後に、「8,000歩、20分」を習慣として、続けてゆくための小道具、「身体活動計」を紹介している。これを身につけておくだけで、震動を検出して「歩数」と「身体活動の強度」が表示、記録される。これは、ウォーキングの時だけではなく、朝起きたらすぐに身につけ、夜寝るまで着用すること。因みに、僕は中強度の設定は、3メッツに設定している。

<「歩数」と「身体活動の強度」が同時に測れる「身体活動計」。写真はテルモ社の歩行強度計メデイウォーク
MT-KT02DZ 価格は7,180円(税込)>
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   さて、次は「ローイング・マシーン」(僕の命名による)だ。

  「体力の正体は筋肉」の著者、樋口 満氏は1949年愛知県生まれ。現在、早稲田大学スポーツ科学学術院教授。早稲田大学アクテイヴ・エイジング研究所所長。第20回秩父宮記念スポーツ医・科学賞功労賞を受賞と紹介されている。

  本の内容紹介は省略するが、この本のなかで、最強のトレーニングとして紹介されているのが、ローイング(rowing ボート漕ぎ)運動である。

  我々の身体は心筋や内臓筋を除いて、体が動かせるのは骨格筋と呼ばれる筋肉のおかげである。そして、この骨格筋は、脳からの命令により体を動かすだけではなく、がんや糖尿病を予防し、脳を刺激して認知機能を改善する可能性のある重要な物質を分泌している、いわば内分泌器官でもある。骨格筋をきたえて体力や健康を維持するためには、できれば有酸素運動とレジスタンス(負荷)運動を同時に行うことが望ましい。実は、この二つを組み合わせた最強のトレーニングが「ローイング」なのである。

  ローイングの動きを陸上で再現して、ボート競技者の漕ぐ力を測定するために開発された「ローイング・エルゴメーター(マシン)」なる器具があるようだが、欧米では、ほとんどのフィットネスジムやスポーツジムで導入されているというが、日本では今のところ、ボートハウス以外ではほとんど見かけることがなく、指導するインストラクターもいないという。

<我が家の「ローイング・マシーン」 本物のローイング・エルゴメーターのようにはいかないが、そこそこのトレーニングにはなるかな?>
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   そして、最後は「自転車」。自転車もはまってしまうと、きりがない。最初は、もう20年くらい前になるかなあ、フィットネス用にフィットネスバイクを購入した。最初のうちは一生懸命漕いでいたが、今では気が向いたときと、孫が遊びにきたときぐらいしかやっていない。真面目にやっていれば、今頃は10Kgぐらいは減量できていたはずだ。

<我が家のリビングに鎮座する「フィットネスバイク」>
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  10年くらい前から、モーターバイクと並行して、スペインの巡礼路「カミーノ・デ・コンポステーラ」を自転車で走破したいと思うようになった。そのために、長距離ツーリング用の自転車を購入した。

  モーターバイクの方は、川崎と北海道北見市を何度か往復し、四国八十八か所と北海道の海岸沿いを1周もした。だが、スペインの方は出かける直前になって、心臓の冠動脈に不具合が見つかり、ドクターストップがかかってしまった。それ以来、まだ実現していない。

  それまで、巡礼に備えてトレーニングとして、多摩川の土手にあるサイクリングロードを走っていた。自宅から車に自転車を積んで裏道を走り、橋を渡れば15分くらいで調布側の土手に着く。土手の下の市営テニスコートの駐車場に車を停め、自転車を降ろし、そこからサイクリングロードを、日によって上流の国立、立川まで往復したり、下流の和泉多摩川を往復したりしていた。

<多摩川サイクリングロード>
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<我が愛車、アラヤ スワロー ランドナー>
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posted by ぼたん園々主 at 12:36| Comment(0) | 日記