朝6時半に目覚めると、昨日の天気予報のとおり雲一つない快晴です。八王子のIさんの自宅まで車で迎えに行って、近くの中央高速八王子インターを利用、コロナ禍の平日とあって渋滞することもなく順調にドライブ、相模湖を過ぎると左右には昔よく通った丹沢や二人で登った懐かしい奥多摩の山々が見えてきます。
大月で高速道路は甲府・諏訪方面と分かれて左の富士・河口湖方面へと向かいます。ここからは正面に真っ白に化粧をした富士山が、進むに従い大きく圧倒されます。15,6qほど走り、河口湖インターで降りて国道138号線(旧鎌倉街道)を河口湖とは反対の山中湖方面に進みます。
少し走ると、右側に富士浅間神社、さらにしばらく行くと左に忍野八海で知られる忍野入口の案内板を見て、ほどなく山中湖畔に出ます。そこから山中湖を左に見ながら湖畔沿いに走ります。途中、右折して御殿場へ抜ける国道138号線とは別れて、直進し道志方面へ向かう国道413号線を辿ります。
湖の東岸の平野の交差点を右折し、道志方面に向かうとまもなく左手に「石割神社」の案内板。そこを左折して、雑木林を抜け川沿いのゆるやかな勾配の道を登って行くと右手に赤い鳥居が見え、その向かい側が駐車場になっていて7,8台の登山客らしき車が駐車しています。
小さな赤い鳥居をくぐると、一直線に見上げるような階段が続いています。階段は最近整備されたらしく、立派な石段ですが結構勾配がきつく見上げると山の頂上まで一直線に続いているようにみえます。
あとで聞いたところによると、全部で400段以上あるそうで、この記事を書いている翌々日の今でも足の筋肉が張って歩くたびにびっこを引いているような状況です。
石段を登り切ったところには、避難小屋を兼ねた休憩所があり小さな広場にはベンチもある。ここで12時近くになったので八王子のコンビニで買ってきた弁当を食べて水分を補給する。
休憩所からは比較的ゆるやかな笹道を1時間ほど登ると石割神社に到着。小さな鳥居の右手にはご神体のふたつに割れた巨岩がそそり立っています。二礼二拍手一礼して頂上を目指す。神社からの登りは狭く、次第に急な登りとなり、灌木の根が雨に流されて露出しているところもあり、ロープと両脇の笹につかまりながら身体を持ち上げなければならない。
やがて、前方が開けて石割山山頂に出る。標高1413メートルの頂上は結構広々としていて、眼下には山中湖と正面には少し薄雲がかかっているが、白く化粧をした富士山、右に三つ峠山、富士山とは反対側には御正体山など道志の山が見渡せるパノラマが展開する。風もなく穏やかな日差しのなか、久方ぶりに味わう寛ぎの時間でした。
<石割山山頂から見る富士山と山中湖>
<山頂から見る反対側、道志の見正体山>
山頂からは大平山への道標に従い、急な下り坂をロープに助けられながら30分ほど下ると三叉路になっている平尾峠に着く。ここから直進すると10分ほどで平尾山の頂上に立てるようですが、今日は無理をせず下山を急ぐことにします。平尾峠の三叉路を平野方面の道標に従い左の道を選択します。
平尾峠からの下り道は最初は平ですが徐々に勾配が急になりますが、道はよく整備されていて石ころもなく、石割山の登りよりはずっと楽に下ることができます。やがて直進は平野方面となるY字路を左に進み樹林帯のなかをジグザグにくだり、沢を渡ると林道に出る。林道を少し下れば間もなく石割神社登山口と駐車場が見えてくる。
ガイドブックにある駐車場から車で5分の「石割の湯」に寄ってみましたが、生憎この日は休館日。しかし、河口湖インターに戻る途中に姉妹施設の「紅富士の湯」があると入り口に書かれているので、そちらに寄ってみることにしました。「紅富士の湯」は行ってみると、自分の好みは別としてなかなか立派な施設で大浴場あり、霊峰富士を仰ぐ(ただしこの日は見えず)露天風呂やサウナ(ただしこの日はコロナで閉鎖)、大広間兼食堂、個室まで揃っています。
帰途は渋滞もなく、Iさんの自宅経由で自宅に戻ったのは午後8時頃でした。穏やかな好天に恵まれ、コロナ禍での引き籠り状態から久し振りに正常な日常を取り戻した一日でした。
できれば、これからも月に2、3度はこうした山歩きを続けたいと思っています。
<石割山山頂、逆光の筆者>